ままここmamacoco

アラフィフにして、フリーランスに転向したHSP女は果たしてフリーとして生きていけるのか?

『脳を操る食事術』オリンピック選手へ指導してきた著者が伝える食事術は、食べるタイミングも気を使っていた。

こんにちは! てらっちです♪

 

今日も食事に関する一冊を読んでみました。

 日本を代表するトップアスリートに食事指導をしていた方の一冊です。興味津々。

世界のピークパフォーマーが実践する脳を操る食事術

世界のピークパフォーマーが実践する脳を操る食事術

 

 

著者が食事指導をしてきた面々がすごすぎる

スピードスケートの岡崎朋美選手やフィギュアの荒川静香選手、高橋大輔選手、陸上男子日本代表チーム、新体操日本代表チームなど……著者の石川さんは、2000年のシドニーオリンピックから2016年のリオまで、計16年間で計8回のオリンピックでアスリートたちの食事のサポートをしてきた方がこの本の著者でいらっしゃいます。

長年の食事サポートの経験から、この本は書かれていますが、そうそうたるメンバーですよね、すごい。

私は、そういうネームバリューにとっても弱いので、これは良さそう!と早速読むことにしました。

 

「体は食べたものでできている」 

こちらの本で得られた印象は、「体は食べたものでできている」でした。

 

いや、何回も、いろんなところで同じセリフを聞いていたんです。

そして「何それ、当然でしょ?」

と思って聞いていた私がいます。

でも、それでも私の考えていた食事は「ガソリン」としての食事でした。

どうやら、ちゃんと意味を理解していなかったんです。

 

この本で得られたのは、「燃料としてのガソリンではなく、体を作る材料としての食事」なんだということの腹落ちでした。

 

著者は、人間の行動は「食べる」「動く」「寝る」しか、ないといいます。

 

その「動く」だけを頑張っても、残る「食べる」「寝る」をおろそかにしていると、パフォーマンスは高まらないといいます。

 

最大のパフォーマンスを得るための食事は、科学的に検証された、適切なタイミングで適切な栄養素を取ること。

 

例えばウェイトトレーニングをやっても、タンパク質を中心とする栄養素が足りないと、筋肉は増えないし肝臓や筋肉にグリコーゲンが十分に蓄えられていなければ、どんなに根性出しても練習中にバテてしまうと。

 

明日のトレーニングに向けて、最後まで足が持つように、夕食はご飯で炭水化物を多めに取ろう、練習中に足がつるから、おひたしにすりごまをたっぷりかけよう……そういう考え方で食事をとる。

 

なるほど。

 

食事の一つ一つに意味があり、なぜその食品を食べるのか、いつ食べるのか、どうして食べるのかを科学的に検証し、アドバイスしてきた立場からだから、説得力がありますね。

 

アスリートのための栄養の摂り方

本の後半になりますが、アスリートのための栄養の摂り方がとても興味深いものでした。

 

「エルゴジェニックエイド」という言葉がありまして、それは「運動効率をあげるツール」という意味だそうです。

 

スポーツに合わせてウェアやシューズを最もパフォーマンスが上がるように科学的に検証して最適化しますが、それを食べ物にも適用したのがこのエルゴジェニックエイド。 

 

運動直後の栄養摂取こそ、今まで運動していた体を回復方向に変えるための大切なポイントだから、食事の全面に対してとても気を使っていることがわかりました。

 

栄養摂取のタイミングも細かく時間指定があります。

タイミングは、成長ホルモンの分泌が関係していて、1回目は運動終了の20分後、2回目は一時間半から二時間後、そして3回目が睡眠中だそう。

 

運動効果を高めるためにも、運動後、「炭水化物とタンパク質」を「3:1」で取ることを推奨していて、この比率が最もインスリンの分泌量が増えるからだと言います。

 

運動直後で体が弱っている状態なので、消化吸収の良い液体で摂るよう選手にすすめています。量も科学的に体重60キロに対して何グラムとしっかり計算して摂取してもらいます。

 

2回目の成長ホルモン分泌の時には、疲労回復しているかしていないかで対応を変え、

 

就寝時の3回目の分泌の時は、寝る1時間から30分前に1日の足りない栄養をサプリなどで補うのが良いとします。

 なるほど、運動後の体が何を欲しているのか、体の筋肉だけでなく、胃腸の様子

 

それから、運動するなら普段から色の濃い野菜を摂ることも大事。

 

激しい運動をやりすぎると、呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部が活性酸素となり、それが疲労や老化を促すとか。

ビタミンA、B2、C、Eの他、βカロチンマグネシウム、カルシウム、コエンザイムQ10などなど……。

それらが細胞膜を強くする栄養素出そう。

 

だから、普段から色の濃い野菜を摂るように指導しているんですって。

 

細胞膜を元気にするということは、老化を防ぐためにも、色の濃い野菜はいいってことですよね。

 

まとめ

運動後のタンパク質摂取は、炭水化物とタンパク質の割合は3対1、体重60キロに対して炭水化物は何28グラム、タンパク質は10グラム、その時のタンパク質はホエイなどの乳たんぱくがいい……なんて、そこまで細かい食事の関わり方はしませんけどね、でも細胞のミトコンドリアがどうだの、これをやるためにはビタミンB 群がいいだの、クエン酸回路がどうだの……食べるもので体が作られていくことはよくわかりました。

 

今回の本は、どちらかというと、炭水化物に対しては、そこまで厳しくない考え方でした。

(それでもやはり白い砂糖、粉、白い油は血糖値を不安定にするとは、当然言っている)

前回読んだ本は、炭水化物、アウト!な本だったので、こちらはちょっと緩めでそこまで厳しくはない考え方で、ちょっとホッとしたりして。

 

 

著者の石川さん、初めはアスリートの食事は、彼らだけに対する特別な食事として考えていたそうです。

 

 でも、「食べる」「動く」「寝る」という基本的な行動はアスリートも、一般人の私たちも一緒と、途中で考え方が変わったとか。

 

本の前半では、ビジネスマン向けの食事法を書いています。

 

アスリートもビジネスマンも同じ人間ですから、食事をどのように考えて摂るべきなのか、エネルギーとしてではない食事の仕方というのを、もっと私たちは考え直した方がいいんでしょうね。

 

今までの日本の食事は、とにかく基本的に白いご飯(炭水化物)をどうやって食べてやろうか、基本の考え方がそこにあり、おかずはそのために用意するものだった気がします。

そうではなく、体の栄養素をどうやって組み合わせて取り込んで行こうか?と考えるとなると、炭水化物以外の食べ物も否応なしに取らざるを得なくなってくるんですよね。

 

最近は、いろんな食事の本のおかげで、おかずを作るのも苦にならなくなってきました。

 

だって自分や家族の体に入って、コンディションを整えるものですから。

 

以上、『脳を操る食事術』レビューでした。