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アラフィフにして、フリーランスに転向したHSP女は果たしてフリーとして生きていけるのか?

タイトルはあおってるけど、地に足がついた一冊、『今から始めれば余裕で1億円貯められます』八木エミリー著

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たしかに1億は貯められる。

読み終わると、たしかに確信します。


タイトルは煽っていますが、中身は地に足がしっかりとついた本。ひとつひとつが理屈で成り立っています。

 

著者の八木さんはまだとても若いのですが、投資来歴を読み、知れば知るほど納得いくものでした。

たしかに1億円稼げるでしょう。でもおそらくわたしは稼げません。なぜかは文末で笑

 

今回はこちらのブックレビュー。

 

『今から始めれば余裕で1億円貯められます』八木エミリー著

 

今からはじめれば、よゆうで1億ためられます!

今からはじめれば、よゆうで1億ためられます!

  • 作者:八木 エミリー
  • 発売日: 2020/06/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 


わたしと視座の高さが違う投資

個人的に、わたしは仕事辞めてから、素人でも大丈夫!というFXのやり方を聞いたのに散々な結果に。

さらにアクティブをやっては毎度負けるので、と現在は大人しくインデックス投信積み立てやってるくらいです。(向いていない)

 

基本的に心意気としては「稼いでやるぜ!」と鼻息荒く意気込むわけですが、この本の著者、八木さんは視点がひとつ高いところにあるんです。

 

どういうことかと言いますと、投資にもビジョンがあるんですよ。

 

不動産をやっても「地域貢献のため」、株を買う時は「応援したい会社」……。

毎回投資をする際は、これらビジョンに合っているかを確認して投資します。本当に徹底しているんです。

 

投資にビジョンか……。

いや、そんな高い視座でやってませんよ、わたし。

 

投資スタイル

彼女は貧乏生活から出発。

証券会社に入社後も仕事で稼いだ半分のお金で生活、残りを全て投資に回すという極貧生活で通すところからスタートしています。

いや、徹底している。

スタートから投資にかける意気込みはハンパではありません。

 

そこから尊敬する先輩をマネして、投信などで確実な積み立てからスタートしています。

この辺りは本当に若い人に読んでほしいところ。

 

不動産投資

不動産投資でセミナーに行くと、先輩方はある程度儲かったあとで、その時期を逃したため「今からではもう遅い」と言われながら始めたそうなんですね。

 

「今からじゃ遅いよー」

 

そう言われていたのに、ちゃんと投資術を自分のものにしています。

3年で6億の資産を築いています。

 

セミナーなどで一方的に受け取った投資方法やタイミングとか、立地の見極めだけではなく、どうしたら不動産屋の担当者が動いてくれるか考えています。

 

はじめ、若い女性だからとナメられ、管理会社の担当は購入した部屋を管理してもらえず、ウソの報告をされていました。

「何件問い合わせがあって、何件案内して、何件ダメだったか。ダメだった理由と、それに対しての改善策を毎週報告してください!」と厳しくいう一方、担当者に手土産を持っていったり、下から教えを請いたり、営業手腕を発揮して、ブルドーザーのように押していきます。

ただ教科書で習ったことをやるだけではダメなんですね。どうしたら相手が動くか、なぜ今の状況がこうなのか、PDCAを回しています。

 

マネするだけではダメ

積み立て、不動産、個別株など、彼女の投資術は勉強になります。

 

先輩やセミナーで学び、実行し、さらにその時の状況を見て自分で考えて応用し、対応しています。

 

ということは、ただこの本を読んでマネしても稼げるわけじゃないんです。

 

この本で、彼女がどのように投資してきたかが書かれていますが、今それをマネしてもうまくいくかというと、そうではない、と彼女は言います。

 

その当時と今では状況が変化しているからです。

ご自身も語っていますが、もし今自分が買うとしたらあの時と同じやり方はしないと。

 

だから投資は理論とともに自分でしっかり考えているのかも重要。

ただマネして稼ぐための本ではないということです。

 

セルフコーチング力

そして彼女のやり方は、まさにセルフコーチングでした。

本人はそんなこと書いていませんが、ご自身でコーチングができているんですね。

 

コーチングでビジョンや目標を設定することが重要なのですが、例えば、株を買うのにも自分のビジョンに合っているか照らし合わせるわけです。

 

応援したい会社の株を買う、とし、それに合致した会社の株しか買わないわけです。

 

そしてコントロールできるのは損切り設定のみだと、自分の中でルールを作り、守っています。

 

目標が一段高いから、貸し渋る銀行も説得できた話しもありました。

 

ホテルを購入するのに、普通なら若い女性に融資するなんてありえないじゃないですか。

 

しかし地域貢献を熱く語ったら、融資を受けることになったんです。

これはなかなかマネできない。

もちろん、上っ面だけの思いじゃ人を動かすことはできませんから、本当に地域貢献を強く思っているのでしょう。

 

セルフコーチングにより、高い視座を持っている、そんな印象を受けました。それが自然とできているんですね。

 

収入の配分に寄付も入っている

収入を得られると満足感を得られますが、彼女は、他人に喜んでもらえるとさらに満足感を得られるとの考えから、「収入の10%を絶対に寄付する」ときめています。

 

ご実家のキリスト教の考えの影響は大きいようですね。

 

だから、収入の配分はこう。

「1:1:3:5」

1は寄付

1は自分への投資

3は投資

5は生活費とお小遣い

 

やはり、生活費は稼ぎの半分なんですね。

 

わたしも寄付を2ヶ所にしていますが、パーセンテージで考えたことはなかったので、収入によって組み換えようと思いましたね。

 

 

家計は手書き&袋分け

面白いのが、家計簿は手書きなんですって。

 

支払いはポイントで還元される分がお得なクレジットカード。

 

カードで引き落とす分を現金化し、袋分けしておき、現金で使った分を別の袋に動かすという手法。

 

わたしはカードにしたら、なんとなくお金の流れが掴みにくくなったので、手書きの袋分けは実践する予定です。

 

まとめ

基本的なインデックスドルコスト投資から、株式投資、不動産投資、そしてお金を貯めるための根本的な考え方から学べます。

 

怪しい稼ぐための本が乱立している昨今、こちらもタイトルからその一つかと思って読みはじめましたが、いやいや、驚くほど論理的で、そして淡々とした口調(文体)とはうらはらに、熱い思いを持った方でした。

 

また、今は稼いだお金をベンチャー企業へ「エンジェル投資家」としてお金を入れ、その会社を新規上場させる活動をしているそう。そこから将来雇用がうまれ、経済が回っていく……。

 

ただ「お金を稼ぐ」だけではない行動に、かなり目からウロコな一冊でした。

 

でもね、彼女のやった通りにマネしても稼げないとも思いました。彼女は自分で考えて、動くことで稼いできています。

うまく収入に結びついていないときに、ちゃんと「なぜこうなのか?」の問いを立ててPDCAしているところ。

ここが一番大事なところではないでしょうか。

 

若い人には特に、本当におすすめします。

 

てらっちでした♪